pick up AdVoice 2007.1・2/vol.9-No.10・11

タイムリーな2日連続掲載で読者を引き付けた「エアバス A380」の広告
 読売新聞の広告反響調査「AdVoice」とは、「いつでもすぐわかる」定型調査(無料)と「なんでもよくわかる」オーダーメード調査(有料)の2種類から成るインターネットモニター調査です。詳細は、こちら(http://adv.yomiuri.co.jp/yomiuri/advoice/
 このコーナーでは、主に「AdVoice」定型調査の結果データを分析してお伝えしていきます。


 11月19日と20日の朝刊に2日間連続で「エアバス A380」(ともに全15段多色)の広告が掲載されました。
 アド・ボイス定型調査の結果から広告注目率をみると、19日付は予測広告注目率とほぼ同じ64.3%だったのに対して、20日付は78.1%と、予測広告注目率を10.7ポイント上回る結果となりました 表1。2日目の広告注目率が高まった理由はどこにあるのでしょうか。

11月19日 朝刊 11月20日 朝刊

表1 広告注目率と広告精読率
表1 広告注目率と広告精読率


19日は「広告→報道」、20日は「報道→広告」

 掲載初日の19日は「エアバス A380」が試験飛行のために日本(成田空港)に初飛来した日で、このニュースは新聞各紙をはじめ、多くのメディアで報じられました。
 19日付広告は、イラストで中央に旅行用ネームタグのようにエアバスA380がデザインされ、民間機として史上最大・世界初の総2階建てエアバスA380がこの日に成田空港に初着陸する内容を伝えています。この日の自由回答を見ると「テレビニュースを見てこの広告を思い出した」(男性50代)、「成田に初着陸とあったのでテレビニュースも見逃さないよう注意していました。朝、新聞で見ていなければ関心も薄かったと思います」(女性60歳以上)など、新聞広告を朝、見たことで関心が促され、その後のテレビニュースなど各種メディアのニュースへの注目を高めた効果があったことがわかります。
 また、20日付広告は、エアバスA380の機体本体を紙面いっぱいにイラストで表現し、総2階建てをアピールしています。この日の自由回答を見ると「テレビでもこの2階建てエアバスのことを放送していたので、これかと思って広告を見ました」(男性50代)、「テレビで見たときは総2階建てとはわからなかったが、この広告を見てそれがよくわかった。乗ってみたいかも」(女性20代)、「新聞の記事でも読んでいたので目に留まりました」(女性50代)など、広告より先に報道に接触しており、19日とは逆の順番になっていることがわかります。わずか1日の違いですが、新聞を始めとした各メディアからの情報で関心度が高まっており、そのために78.1%という高い広告注目率、さらに46.7%という精読率につながったと言えます。

連続出稿で強い印象

 次に、広告評価を見ると、6項目すべてで2日目にスコアが上昇していることがわかります図1。特に「広告の関心度」「広告の印象度」「広告の理解度」では、約10ポイント上昇し、さらに、「とても」という強い肯定の回答に注目すると、「広告の印象度」「広告の好感度」でスコアが約2倍になっていることがわかります。2日連続の出稿が、より効果的に読者に「エアバスA380」を印象付けたのではないでしょうか。
 さらに、具体的に関心を持った内容を自由回答から見ると、エアバスA380への読者の期待がうかがえる「総2階建て飛行機の広告内容にとても共感できます。見ているだけでワクワクしますね」(女性20代)、「次世代の大型旅客機と感じた」(男性50代)といった回答や、「日本の航空会社でも早く就航してほしい」(男性60歳以上)、「どの路線で搭乗できるか知りたい」(男性40代)といった、自分の搭乗を意識したような内容がいくつも見られました。
 また、この広告掲載後である12月にアド・ボイスで「航空機の安全性」についての調査を実施したところ、安全性を考える際に気にするものとして「航空会社」が85.2%と高いスコアでしたが、「航空機メーカー」「機種」も半数を超える結果となりました図2。航空会社についてはもちろんですが、機種・機体への関心も高まっているのでしょう。「安全な航空機ブランド」というイメージ訴求の大切さを裏付けています。
 この調査ではエアバス社の認知も調べています。半年前の5月に実施した同一項目の調査と比べ、「会社名を知っている」人が45.8%から55.7%へと約10ポイント増え、機種認知等を含めた社名認知率も87.6%から94.6%へと増加しました図3。今回の新聞広告も、この認知率向上に貢献したのではないでしょうか。
 このように本広告は、新聞の持つニュース性に加え、2日連続で掲載するうちに報道によって高まった関心を、うまく活用し、エアバス社の認知に貢献した広告と言えるでしょう。

図1
図2、図3

(東)
もどる