団塊世代とメディア 2006.12/vol.9-No.9

「団塊世代調査」から
 2007年からの3年間で、第1次ベビーブーム(1947年から49年)に生まれた約680万人の団塊の世代と呼ばれる人のうち、約280万人が定年退職を迎えます。この世代の人たちが受け取る退職金は、総額数10兆円に上ると見られ、お金と時間にゆとりのある消費者が増えることから、消費市場は活性化すると予測されています。
 読売新聞東京本社広告局ではこうしたタイミングをとらえ、首都圏、関西、福岡に住む団塊の世代を中心とした50歳から65歳までの男女を対象に、「団塊世代調査」を実施しました。本調査には、定年退職後の旅行、住宅・不動産、金融などの消費意向や今後の生活に対する意識などの内容が盛り込まれています。今回は、本調査の中からパソコンやインターネットの利用状況と、新聞の活用方法などを取り上げ、団塊の世代とメディアの関係についてご紹介します。
 まず、自宅でのパソコンの利用状況について地域別に見てみると(表1)、首都圏が41.3%、関西33.6%、福岡27.9%という結果がでており、首都圏に比べ、関西、福岡の比率は低くなっています。次に、インターネットの利用状況を見ると(表2)、「パソコンでインターネットを毎日利用している(自宅)」人は、首都圏36.6%、関西33.8%、福岡27.6%と、こちらも首都圏に比べ、関西、福岡の数値は低くなっています。この世代のパソコンやインターネットの利用率には、地域差があり、首都圏に比べ他地域は利用率が低い傾向にあります。

表1 表2
表 表


国内旅行の情報源として「新聞広告」5割以上、「ネット」は2割以下

 それでは、これから退職金を使い消費を押し上げるであろう(あるいは押し上げている)この世代の人たちは、関心のある商品やサービスについて、どの媒体から情報を収集しているのでしょうか。本調査の「今後お金をかけたいこと」という設問で比較的数値の高かった「国内旅行」を例にみてみます。
 「国内旅行を選ぶときに参考にした情報」(図1)という設問で「新聞の広告」と答えた人は、首都圏51.4%、関西50.0%、福岡55.2%と3地域ともマス媒体の中で1番高いスコアでした。一方、「インターネット」と答えた人は、首都圏19.7%、関西14.8%、福岡10.4%と「新聞の広告」の数値をはるかに下回っており、「友人・知人・家族からの話」、「テレビ番組」、「新聞の記事」、「折込チラシ」、「雑誌の記事」にも及びません。

図1 国内旅行を選ぶときに参考にした情報
 
表3
表


 また、「家族で話題にしたことのあるメディア」(表3)で、「新聞」と答えた人は、首都圏85.2%、関西86.5%、福岡88.0%(「よくある」+「たまにある」)と、どのエリアでも9割近いという結果が出ました。一方、「インターネット」(「よくある」+「たまにある」)と答えた人は、首都圏42.3%、関西36.8%、福岡32.2%と、3地域とも「新聞」と答えた人の半分以下の数値でした。
 これらのことから、この世代の人たちは、「新聞」を中心的な接触メディアとしてとらえているということが分かります。また、インターネット利用には地域格差があるようです。いまは「インターネット」の時代と言われていますが、彼らにとって、「新聞」は依然としてなくてはならない重要なメディアであり、その果たす役割は、まだまだ大きいと言えるのではないでしょうか。

2006年団塊世代調査
調査期間 2006年8月28日〜9月15日
調査地域 首都圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)、関西(大阪府、京都府、兵庫県)、福岡県
調査対象 50〜65歳の男女個人
サンプリング (株)日本リサーチセンター郵送パネルより抽出
調査方法 郵送調査法
有効回収数/サンプル数 3006/5900サンプル(回収率50.9%)
調査・企画・設計 読売新聞東京本社広告局
委託調査会社 (株)日本リサーチセンター

(原)
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