立ち読み広告 2006.6/vol.9-No.3

読書週間は、読書習慣をつくる。
 5月3日から5日までの3日間、上野公園では第7回「上野の森・親子フェスタ」が開催された。4月2日(日曜日)と、5月2日(火曜日)の朝刊には、同フェスタの全面広告が載っている。5月2日の場合、上8段分がフェスタについての広告で、下は出版社6社の広告。偕成社の『ノンタン』や福音館の『三びきのやぎのがらがらどん』など、おなじみの本もある。童心社は紙芝居の広告だ。
 
4月23日は「子ども読書の日」

 広告の左上隅に小さく書いてあるが、毎年、4月23日から5月12日までの3週間は「こどもの読書週間」なのである。とくに初日の4月23日は「子ども読書の日」。この日はユネスコが「世界・本と著作権の日」と定めていて、シェークスピアとセルバンテスの命日なのだとか。
 そういえば、4月23日は「サンジョルディの日」でもある。男性は女性に花を、女性は男性に本を贈る日だそうで、「本をプレゼントしよう!」と書店組合ではPRしているが、どうもバレンタインデーやホワイトデーほどの認知度はないようだ。なお、4月2日のほうは「国際子どもの本の日」でアンデルセンの誕生日だとか。
 それはともかく、「こどもの読書週間」のメーンイベントとも言えるのがこの「上野の森・親子フェスタ」である。主催は子どもの読書推進会議と出版文化産業振興財団(JPIC)で、後援は読売新聞東京本社などだ。
 広告に「親子で上野公園へ行こう!」とあるので、私も行ってみた。残念ながら子どもはいないので、一人でとぼとぼと出かけた。5月5日のことである。
 まず、JR上野駅に到着して驚いた。駅から簡単には出られないのである。改札口は長蛇の列になっている。あとで聞いてわかったのだが、この日はこどもの日で動物園がタダ。天気が良かったこともあり、たいへんな人出となったらしい。

未来の読者を育てる

 フェスタの目玉は広告にもある「チャリティー・ブック・フェスティバル」。中央噴水池広場にテント村ができて、全部で52の出版社が出店している。そして、どの本も2割引き! また、テント村の横には謝恩価格本フェアのコーナーがあって、こちらは4割引きぐらいになっている。広告には「出版業界では、読書推進運動と読者への感謝の気持ちを込めて、『上野の森親子フェスタ』での再販制度弾力運用に取り組んでいます」とあり、その下に再販制度についての説明が書いてある。
 会場では何冊もまとめ買いしている親子がたくさんいた。KUMON(くもん)のコーナーでは幼児教材や知育玩具に挑戦する子どもがいるし、読み聞かせや紙芝居のコーナーにもたくさんの親子が集まっている。となりの東京国立博物館では講演会やワークショップが行われた。いずれも大盛況。
 JPICのサイトによると、テント村での売り上げは3日間で3,050万円超、過去最高となったという。 「小さなときから本に親しんだ子どもは、大人になっても読書を習慣にするでしょう。親子フェスタは未来の読者を育てる意味があります」と関係者は話す。この日、たくさんの本を買ってもらった子どもたちの、10年後、20年後が楽しみだ。

4月2日 朝刊 5月2日 朝刊
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