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ふるさと納税を自治体が最大限活用するには ── 自治体担当者インタビュー(II)

広告でランキングを上げて
テレビやネットで拡散させた

  • ◆「やいづ」と読んでもらえない危機感
  • ◆ まず返礼の品数を日本一にした
  • ◆ 広告によるインナー効果とは

静岡県焼津市

「ふるさと納税」はシティー・プロモーションとして使う

若い人に焼津に移り住んでもらうのが最終目標です。

焼津市水産部ふるさと納税課
統括主幹

石原 隆弘

(※肩書は2017年3月現在)

焼津市が返礼品を始めたのは2014年10月。その頃すでに、ふるさと納税者に返礼品を送ることが、全国的なブームになっていました。

我々が子供の頃、焼津は「遠洋漁業の基地」として全国に知られていました。ところが最近、「焼津」を「やいづ」と読めない若者が増えてきた。そのことに危機感を持っていました。焼津を知ってもらい、マグロをはじめ日本トップクラスの水産物の街であることを再認識してもらう。ふるさと納税を「税収増」ではなく、「シティー・プロモーション」として使うというのが、我々の考えでした。

返礼品の数を増やしていくことは最初から決めていました。市内の事業所を一軒一軒訪ね、おすすめの商品を返礼品として提供してくれるように呼びかけたのです。スタート時点の返礼品は70でしたが、1年後には品数は400を超え、日本一になっていました。さらに平成27年、焼津のふるさと納税額が全国2位になってからは、事業者の方から申請していただけるようになり、この1年で返礼品の数は3倍の1200に増えています。

後発だからこそ広告を積極活用

市役所が広告することは、それまでなかったのですが、広告を始めた理由の一つは、返礼品を始めた自治体としては焼津は後発で、早く知名度を上げたかったこと、もう一つは、スタート半年で寄付額がもう少しでトップ10に入るところまで来ていたことがありました。

ランキングに入ることは大事です。テレビで「ふるさと納税」が話題になればランキング上位の自治体として紹介され、ネットでも拡散される。全国2位になってから、焼津もその恩恵をたくさん受けてきました。その力になるのが広告です。

平成28年3月に全国2位になったお礼の新聞広告、6月、10月、11月には別刷り広告特集、ふるさと納税のピークになる12月にも新聞広告を掲載しました。いずれも出稿は都内。出稿が首都圏中心なのは、焼津の場合、ふるさと納税の寄付者の割合が東京都で25%、神奈川・千葉・埼玉県の合計で25%あるからです。もう一つは、ふるさと納税は「都市部から地方へのお金の流れを作る」という考えからできた制度だからです。

平成28年度の焼津市の予算は約55億円増え、初めて500億円を超えました。シティー・プロモーションを目的としたふるさと納税が結果として「税収」にもつながっています。実際のふるさと納税者は40代以上ですが、最終目的は若い人に焼津へ移り住んでもらうことです。自治体の取り組み次第で、ふるさと納税はその強力な手段になり得ると思っています。

2016年3月18日朝刊

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「全国2位!」新聞のお礼広告が生むインナープロモーション効果

「ふるさと納税額全国2位」のお礼として都内版に掲載された新聞広告はネットでも拡散され、焼津市内でも大きな話題に。これ以降、市内事業者から返礼品の申請がさらに増えた。

イメージキャラクター青木詩織さんと一緒に育つ「焼津」

新聞広告に登場するSKE48チームKIIの青木詩織さんは焼津市出身。2015年に正規メンバーになった新人を「ふるさと納税」のイメージキャラクターにしたのは、焼津市も一緒に成長していければと考えたから。昨年11月には「オールナイトニッポンGOLD」のパーソナリティーとして焼津をPR。12月には東京の大江戸線、SKE48が活躍する名古屋の地下鉄でも4週間トレインジャック。車内吊り広告にも登場した。

小川魚河岸食堂(都営地下鉄バージョン)

花沢の里(都営地下鉄バージョン)

焼津さかなセンター(名古屋市営地下鉄バージョン)

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